親の呪いを解いて自分の人生を生きる

10年かかったけどなんとか回復してきた

〈AC回顧録・20代後半・小さな転機〉上司の言葉「お母さんの言うこと、聞く必要、ある?」


母への嫌悪感に気づいてから絶縁に至るまでの出来事を見つめなおしています。>>>記事一覧)。

上司に言われた一言、「お母さんの言うこと、聞く必要、ある?」。
その場では反発する気持ちでしたが、今になってみると「あれは本質を突いていたな」と思います。

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仕事の面談で

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入社して1か月経つ頃にはもう「やめたい」と思いつつも、なんとかだましだまし勤めていましたが。

あまりにも辞めたい気持ちが高まりすぎて、「来期くらいには辞めたい」と面談で上司に話しました。

その都度たしなめられてというか、形式上かもしれませんが引き留めてもらい、しばらくなあなあになったりもしました。

それを2~3回ほど繰り返したころ、どうやら本気のようだぞ、と伝わったらしく。

「精神科、行ってみたら?」と言われました。

自分では隠せているつもりでしたが、「なんか挙動が変」という違和感はもちろん上司も感じていたでしょう。不潔・疾病恐怖皮膚むしり症会食恐怖など、確実に精神科案件でしたから。

でも当時の私は、それらは「精神科に行くほどではないささいなこと」と認識していました。

しかも世の中を信頼していないので「精神科に行っても理解されなさそう、逆に傷つけられそう」と思っていました。実際、健康診断とセットのメンタルヘルス系の面談で余計に追い詰められたことがありますし。

そして、一番大きなブロックは、「嫁に行けなくなるから精神科に行くのは許さない」と保険証を隠されたという経験から、私にとっては「精神科=タブー」となっていたこと。

親が嫌がるようなことはできない、と思っていました。
ただでさえ、「私のせいで親は幸せではないのだから」と思い込んでいましたので。

だから、精神科を勧める上司に向かってこう答えたんですね。
「母が嫌がるので、精神科は行けないんです」と。

すると上司が、

「お母さんの言うこと、聞く必要、ある?」
と。
厳しいトーンというよりはやや冗談めかした感じでしたが。

そのとき私は一瞬「えっ?」という衝撃の後、正直、「それもそうかも」と思ってしまったんです。

でも次の瞬間、「いやいや、親が悲しむようなことやっちゃダメでしょ」と、普段のモード(というかある意味洗脳状態)に戻ってしまいました。

むしろ、上司に対して「精神科を勧めてくるなんて失礼な」と少しイラっとしてしまいました(今思うとなんと愚かだったのだろう……)。

真実がうつる鏡が設置されたような心地

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上司の言葉は、その後もたまにふと、脳内で再生されるのでした。

「お母さんの言うこと、聞く必要ある?」と。

その都度「たしかにそうかも……いやいや、でも、やっぱり親を悲しませてはいけない」と揺れていました。

頭では「いやいや」と否定するのですが、心では問題の本質をわかってしまったのかもしれません。
いえ、すでにわかっていたこと(「いったんすべてをリセットしないと私の人生は開けない」と思う……けどできない)が、より明らかになってしまったというか。
白日の下にさらされたというか。

真実のうつる鏡が、私の中に設置されてしまったような。
チラ見するたびに、真実を見てしまうような怖さ。

面談の前後で何かがハッキリ変わったわけではないのですが、時間をかけてじわじわと効いていったのだと思います。

改めて反省すること

その上司は、ものすごく頭がよく、仕事もできる人で、それゆえ指摘が厳しいように感じられることがあり、正直苦手でした。
私も若かったので、(隠したつもりでも)態度に出てしまっていたでしょう。

でも、上司なりに私のことを考えてくださっていたことはわかりましたし、今思い返すと「全般的に迷惑しかかけなかったな……」という反省の気持ちです(申し訳なかった)。

当時は「私ばっかり損してる」「つらい目に遭ってる」という気持ちでいっぱいで、そのせいで目が曇ってしまい、人からの親切に気づかず、むしろ、私が人に迷惑をかけている場面が多々あることにも気づいていませんでした。

反省できるようになったこともまた、成長の証ですけど、ね。

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