AC回復のきろく

親の呪いを解いて自分の人生を生きる

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〈AC回顧録・20代後半〉皮膚むしり症の悪化で爪ごと剥がすまでに

母への嫌悪感に気づいてから絶縁に至るまでの出来事を見つめなおしています。>>>記事一覧)。

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皮膚むしり症、三回目

皮膚むしり症のはじまりは、幼稚園児のころ。
不安が高まると無意識的に爪を傷つけてしまうのがはじまりでした。

第二期は浪人生のころ。 模試の間中、鼻の頭の皮をひたすらむいてしまうことに悩んでいました。

ストレスが軽くなるとおさまるので、以来あまり気にしていなかったのですが、社会人になってから再び悪化してしまいました。

再々発

いつ再発したかは記憶にないのですが、気づいたときには会社のデスクでやっていました。
はじめは子どものころやっていたように、爪の甘皮やささくれをはがす程度だったと思います。

自分でもよくわからないのですが、たぶん、はがすと一瞬だけホッとするんですよね。
その一瞬は、息継ぎみたいなもの、というか。

ささくれをとってしまうことくらい誰にでもありますし、頻度が少なければ問題ないと思います。

しかし、常にストレスのかかる環境でしたので、爪の根本が下がり、根本の白い部分(爪半月)が拡大していきました。

それでもなお、やめることができず、傷になるほど周囲の皮膚をむしってしまいます。

すると、ハンドソープや消毒用のアルコールなどがとてもしみるんですね。

痛みに刺激されると「うわ、またやってしまった……」みたいな後悔というかうしろめたさに押し寄せてきます。

痛むたびに、「わたしが爪を傷つけるからいけないんだ」と自分を責めてしまいます。
「だったらやめればいいのに」とも思うのですが、どうしてもやめられないのがやっかいなところでして。

しだいに、白い部分(爪半月)が奇妙な形に盛り上がってきてしまいました。
不規則にでこぼこしていて、自分で見ても気持ちが悪いのです。

爪が汚い私⇒私自身も汚い
的に思ってしまい、自己肯定感も下がっていきました。

ふがいない自分に対して、猛烈な悲しみや怒りが襲ってきて、どうしたらいいのかわからなくなるのです。

そして、かつて母に「あんた爪がおかしい! 奇形!」と指摘されたことが思い出されます(指摘というよりは責められる口調)。

周りの人々も、きっと同じように思うに違いない。
こんな変な爪では、「おかしい人」と思われるに違いない。

すると、(今思うとあまりにも悲観的なのですが)「この世から弾き飛ばされてしまう!」と、命の危機を感じるような不安・恐怖におしつぶされそうになるのです。

言い換えると「村八分に遭いそうな不安」という感じです(遭ったことないのに。仲間外れともちょっと違って、「村八分」という感覚なのです、なぜか)。

爪ごと剥がすようになってしまった

BAND-AID(バンドエイド) 救急絆創膏 肌色タイプ スタンダードサイズ 50枚

「あれ?爪どうしたの?」と言われたくなさすぎて、絆創膏を貼って隠すようになりました。

しかし、防水の絆創膏であっても、隙間から消毒のアルコールや洗剤などが保護パッドに染み込んで、ずっと押し当てているような感じになって、傷が悪化していきました。
そもそも、絆創膏も貼りっぱなしでは、皮膚がふやけてしまいますよね。

で、皮膚がふやけるとどうなるか……そう、剥きやすくなってしまうんです。

不規則にでこぼごと盛り上がった爪半月もふやけてしまい、またでこぼこの醜さに嫌悪感が出てしまって、よりいっそう熱心にむしり取ってしまうのです。

気づけば爪ごとむしり取っていました。

爪をむしり取るとどうなるかというと……
爪の下の皮膚がぶよっとふくらんで露出した状態になります。

これがもう、痛くて痛くて、気味が悪くて、ますます絆創膏が欠かせなくなるという悪循環。

しかも、常に絆創膏を貼っていると、それはそれで「あれ、指、大丈夫?」と気を遣ってくださる方がいて、(今思えばその人は本当に親切心で言ってくれていた)それはそれで、「悪いことをしているのがバレた」感があって、苦しかったです。

今思うこと

私が必死で爪をむしっていたころには、まだ「皮膚むしり症」という名称はありませんでした。
現在は、精神医学的には強迫性障害の一種に分類されているようです。

同時に悩んでいた不潔・疾病恐怖も強迫性障害の一種なので、今思うと完全に「メンタルクリニック行け」という感じなのですが。

でも、インターネットの情報も今ほど発達しておらず、世界中でこんな奇妙なことをしているのは私だけだろう、恥ずかしい、とただただ自分のことが嫌でした。

合わない環境からは脱していい

幸い、会社員を辞め、自宅でできる仕事を探すなど、環境を自分に合わせていったら皮膚むしり症もほぼおさまりました。

今でも難しい仕事をこなすときなどに少し出てしまいますが、人から訝しがられるほどの痕が残ることはないので、「まあ、こんなもんか」であまり気にしていません。

これまでの発症パターンを振り返ると、私の場合は必ずストレスがトリガーとなっています。
どんなに社会的によしとされることであっても、強迫性障害の症状が出てしまうと、マイナスのほうが明らかに大きいです。

私にとっては「無理な努力や我慢をすること」は、実質的に損失しかないと身にしみてわかりました。

「会社員を辞めたら露頭に迷う」系の呪いにとらわれていて、なかなか環境を変えられませんでしたが、こういう精神症状が出ている時はさっさと逃げていいんだな、というかむしろ逃げたほうがいいと正直今は思っています。

無駄に我慢して逃げ遅れると症状が悪化して、治るのにも時間がかかってしまうのですよね。

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