ししもとのAC回復ノート

親の呪いを解いて自分の人生を生きる

愛着障害の要因は主に養育環境|『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』より①

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』光文社新書(2011)

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

 

 

どんな本?

愛着障害について、過去の偉人の例も交えながら丁寧に解説。
自分の愛着スタイルを理解し、もっと生きやすくなるにはどうしたらいいかという観点でヒントをくれる本です。

精神科の医師が書いているため専門的&客観的で、どちらかというと医療関係者向けかなと思います。

包括的に網羅してあるぶん、当事者にとってはちょっと読むのが大変に感じるかもしれません。

通して読むのが大変なら、巻末にある「愛着スタイル診断テスト」をやってみて、自分の愛着スタイルに当てはまるページだけ読むのがおすすめかも。

2019年に執筆した記事ですが、ブログ再構築に伴い、加筆修正のうえ再更新しています

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愛着とは?

まず、「愛着」とは何かというと、「人格の土台」「人間関係を築く能力」。
その人の心理や行動を支配しているもの、とも言える。

愛着は母親との関係性によって形成されます。

安定した愛着を築けていれば、諸々にうまく適応していけるのですが、不安定な愛着だと、生きづらさを感じてしまいます。

愛着障害の原因は主に養育環境

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もともとは戦争孤児の研究から始まったという「愛着障害」。

愛着形成の時期に
・母親がいなくなる(死別、離婚など)
・虐待を受ける

これは誰の目から見ても、子に良い影響を与えないのは明らかですね。

川端康成、ルソー、夏目漱石も愛着障害と考えられています。
川端は2歳半までに両親を亡くし、ルソーは生後すぐ母を亡くし、漱石は里子に出されその後たらいまわし、と人生の始まりから壮絶です。

『夏目漱石全集・122作品⇒1冊』



しかし、一見普通に見える家庭で育った人でも、その三分の一くらい人は、(重度でなくても)愛着に問題を抱えているそうなのです。

それはなぜかというと、親(特に母親)やそのまわりの人の愛着スタイルが伝達されるから。

不安定型の愛着スタイルを生む重要な要因の一つは、親から否定的な扱いや評価を受けて育つことである。

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』光文社新書(2011)p.97


母親のうつや病気も影響します。
遺伝的要素もありますが、養育環境のほうが大きい(7~8割)そうです。

 

愛着障害の特徴

詳しくは本書をご覧いただきたいのですが、私があてはまったのは以下。

・親と確執を抱えるか、過度に従順になりやすい
→20代までは過度に従順にしていましたが、そのストレスが爆発して、現在は母と疎遠にしています。

・(人間関係において)ほどよい距離がとれない
→私の場合は、他人を信用できず、「だまされるのではないか」とどうしても距離をとってしまいます。
(誰彼かまわず近くなってしまう人もいるそうです)

・傷つきやすく、ネガティブな反応を起こしやすい
→基本的に人の言動をネガティブに解釈してしまいます。そのストレスを自分の内面に向けてしまいます(自分責め、罪悪感など)。
ストレスを他者に向ける人や、自傷という形をとる人もいるそうです。

・ストレスに脆く、うつや心身症になりやすい
→神経過敏で自律神経系のトラブルに見舞われやすいそうです。
私は子どもの頃から「神経質」と言われ、いつも胃腸の調子が悪かったです。小学生のうちから胃薬が手放せませんでした。

・怒りが建設的でない
(問題を解決するための怒りではなく、ただ相手に対する敵意や憎しみとして発せられる)
→これを読んで私は、「え、安定した人って、問題解決のために怒るの?」と驚いてしまいました……。私は「怒り=憎しみ」と捉えているので、基本的に怒りは見せないようにしてしまうし、他人が怒っているところを目撃するのもとても苦手。

・過去にとらわれたり、過剰反応しやすい
→傷つけられたことを何年も覚えていたり、恨みに思っていたりします。
これは私よりも、私の母がひどかったです。
常に過去のことをグチグチ言っていました。
母の姿を見て、あまり過去の恨みなどは口にしないよう心がけていますが、心の中には「一生許さない人リスト」的なものがあったりします(自分でも怖い)。

・「全か無か」になりやすい
例えば嫌いな人にも良い点があるということを認められない。
完璧な人はいませんから、「好き」と思える人が少なく、人間関係がどんどん縮小していきます(自分のことは完全に棚上げ……反省)。

・自分を活かすのが下手
→不安、無気力、諦めがベースにあるので、じっくり取り組めない傾向があるそうです。私もまさにこれ。

・キャリアの積み方も場当たり的
→親や親戚にどう思われるかばかり気にして、あまり考えずに決めてしまい、選択ミスした経験あり。
ズルズルと進路を決められずそのまま……という人もいるそうです。

・青年期につまずきやすい
→まさに。10代後半、死にたくて仕方がなかったです。

・子をもつこと、子育てに困難
→一度も子をもちたいと思ったことがないです。

・安住の地を求めてさまよう(出家・遁世・放浪)
→常に「ここではないどこか」を求めているふしが。
一つの場所に長くいると飽きたような感覚に陥って、引っ越したくなります。


他にも様々な特徴がありますので、「自分もあてはまるかも」と思った方は、より詳しいところを本書でごらんいただければ、と思います。

自分の愛着スタイルを知ろう

愛着の形成の仕方には、いくつかのタイプがあります。

大人の場合、基本となるのは
・安定型(健全な愛着が形成されているタイプ)→いわゆる健全な人
・回避型(親密な人間関係を避ける)
・不安型(親しくしていても不安、より完全な関係を求める)
・恐れー回避型(回避と不安が同じくらい強い。人と仲良くしたいが親しくなると強いストレス)
の4タイプ。

本書では、巻末に自己診断用のテストが載っていて、質問に答えていけば自分がどのタイプかわかるようになっています。

やってみたところ、私は「恐れー回避型」でした。

愛着不安、愛着回避ともに強く、傷つくことに敏感で、疑り深くなりやすいタイプ

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』光文社新書(2011)p.307 

 

不安型と回避型が混濁しているタイプです。

対人関係を避けて、ひきこもろうとする人間嫌いの面と、人の反応に敏感で、見捨てられ不安が強い面の両方を抱えているため、対人関係はより錯綜し、不安定なものになりやすい。

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』光文社新書(2011)p.236

 

ま……まさに、そんな感じでして。

人といると楽しいことも多いのですが、顔色をうかがいすぎてヘトヘトになってしまうことがあります(不安型)。
その結果、人といると疲れるので、あんまり人に会いたくなくなります(回避型)。

どうしても人間関係が縮小していって、それはそれで平和ではあるのですが、ふとさみしくなることもあって、また人間関係を構築しようとして、でもイヤになって……というのをひたすら繰り返しているような気がします。

こういった困った愛着障害、どうしたら克服していけるのでしょうか。

長くなったので次の記事にまとめていきます。

(後日更新予定)

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