母にとっての私は「所有物」に過ぎず、母から認められることも愛されることも一生ない、ということをやっと実感できた日のこと。
足をひきずる母に対して「わざとやっている」と怒りがこみ上げるようになってしまいました。
認知症でもないのに、夜中はトイレに行かずに部屋でバケツに排泄(いわゆるションペット的なやつ)をするようになった母への嫌悪感。
不本意な私のままで死んだら絶対に後悔する、と思いました。
「お母さんの言うこと、聞く必要、ある?」。その場では反発する気持ちでしたが、今になってみると「あれは本質を突いていたな」と思います。
常に人に迎合してしまう。それがもう癖になっている。一旦すべてを断たないとやり直せないと思いました。でも、なかなかできませんでした。
全力で転院を拒否したのに、しばらく後になって「あーあ、リハビリ病院、行っておけばよかったわあ」と母。
リハビリ病院を老人施設と勘違いした母が病院で大騒ぎした話。実の親ながら「まじでなんなん、こいつ」と思いました。
この経験によって、「お金を貸すと死ぬほどきつい」ということは身をもって体験したので、今後誰かに頼まれたとしても毅然と断れる自信はできました。
親にお金を貸すことは自分でも納得していないし嫌だったけれど、それを「何やってるんだ」と責められることは、本当に悲しくて仕方がなかった。