過去の痛みを成仏させるため、自分の育った家庭を改めて客観視する作業をしています(【もくじ】いかにして私はアダルトチルドレンになっていったのか【体験談】)。
私の母は年齢のことをやたら気にしており、常にサバを読んでいました。
年齢の話題になると非常に機嫌を損ねるので、あちこちに地雷が埋まっているような感覚でした。
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年齢の話題でものすごく不機嫌になる母
結婚が遅く、さらに高齢出産だったため、母は年齢のことを非常に気にしていました。
とくに私が幼稚園に通い出すと、どうしても周囲のお母さん方と年齢を比べることになりますから、よりいっそう気になったのでしょう。
常に10歳くらい若く申告していたようです(結婚式ですら10歳サバを読み、父をはじめ身内をギョッとさせた人)。
もちろん私にさえも、実年齢を明かしませんでした(だいぶ後に書類などでわかりましたが)。
正直、私自身は母が他のお母さんよりも歳をとっていることは気にならず、それよりも年齢を気にして不機嫌になられることのほうがよっぽどイヤでした。
しかし母は、表面上の肩書き的なことばかり気にする人。
なので、うっかり年齢の話題になると、この世の終わりかというくらい不機嫌になりました。
あからさまにムクれたような顔で私を睨みつけ、ぶるんぶるんと顔を横に振るのです(これ以上聞くな、の意)。
これ、子どもにとっては結構なダメージがあるんですよね。
「そ、そんなにダメなことなの?」と。
だって、大人たちだって、私に年齢聞くじゃない、と。
干支の話題になると、怒った顔で「お母さんは豚年っ!」とはぐらかされ、これも妙にモヤモヤしました。
いくら子どもでも、豚年がないことくらい知っていましたし、「あんたなんかこの程度でごまかせるでしょ」と見くびられているような感じもして不快でした。
子どもだからといって、本当のことを教えてもらえなかったことは、私にとっては母への信頼感をうっすら失っていくことでした。
こういった不信感が、無意識のうちにずっと積み重なって、絶縁の一因になったと思います。
【親を反面教師に】一旦嘘をつくと、嘘を重ねることになる
この年齢のサバ読み癖、母は50~60代になってもやめませんでした。
パート先でも実年齢を知られたくないがあまり、上司の人に取り入って、「正式書類のみ実年齢で、同僚には10歳サバ読み」みたいなことをやっていました。
そのほうがよっぽど労力かかると思うのですが……。
母は、最初についた「小さな嘘」、それを保つために「さらなる嘘」を重ねなければいけないということに気づいていませんでした。
見栄を張ったり、日常的に嘘をついてきたことが、周囲の人々や、家族をじわじわと失望させたことも、全く自覚がないでしょう。
「長期的な視点でものを考える」ということができなかったのだろうと思います。
同時に、そこまでして年齢を偽らねばならないほど、劣等感が深刻だったのだろうとも思います。
それ自体は気の毒ではありますが、劣等感を不機嫌という形で子にあてつけたことは、母のミスだと思います(まあ、冷静に考える能力がないからやってしまうんでしょうけどね……)。
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