過去の痛みを成仏させるため、自分の育った家庭を改めて客観視する作業をしています。(関連記事一覧はこちら>>>【もくじ】いかにして私はアダルトチルドレンになっていったのか【体験談】)。
「身だしなみを整える」という概念の薄い母に、ムダ毛ケアの必要性が通じずに困ったという話。
当時は無意識でしたが、女性として成長することは母に喜ばれないことだと察していたため、はっきりと「剃刀を買ってほしい」と主張できませんでした。
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ムダ毛ケアに頭を悩ませた話
中学生くらいの頃って、とくに外見が気になる時期ですよね。
自分はダサい、汚いという嫌悪感でいっぱいだった私に、さらにのしかかってきたのは、ムダ毛問題。
今思えば、もともと体毛が薄い上、しかもまだ中学生でしたので、全然気にしなくてよいレベルではあったと思うのですが……。
でも、プールの授業を前に、周りの子がケアしているのを知り、「私もやらねばならない!!」と、とても焦ってしまったのです。
何を買うにも、どこかにでかけるにも、母の許可がないとできないシステムでしたので、ケア用品を自分で調達するのは現実的に困難。
となると、母に事情を理解してもらい、買ってきてもらわねばならないのですが、これがなかなか母に伝わらない。
そもそも母には、ムダ毛をケアするという概念自体がないようでした(昔の人ってみんなそうだったのかもしれませんが)。
私の言い方も悪かったのですが、「プールの授業があるからムダ毛が心配でなんとかしたい」のような主張をしたため、母は「大丈夫よ~」とAIのように繰り返すだけでした。
肝心の「なんとかしたい(=カミソリを買ってほしい)」の部分が母に伝わりませんでした。
今思えば、「カミソリを買ってほしい」ともっと強く主張すべきだったのですが、それがどうしてもできなかったのです。
母の目を盗んでカミソリを買う
「いい子」として生きることに全力だった私(>>>【体験記】内申点の呪い - 「いい子」でいることは想像以上に苦しい)にとって、プールの授業を見学という選択肢はありえませんでした。
となると、カミソリを購入したほうが安心して泳げる。
母とスーパーに行ったとき、「ちょっとお菓子見てくる」と偽り、お菓子売り場の隣の薬局に駆け込み、商品の種類・価格を調べるところから始めました。
そして、何度かのリサーチののち、「これなら買える&しばらく使える」というものを見つけました。
おこづかいは当時月千円でしたので、他のものは買わずにお金をとっておくという施策も同時に必要でした。
そうして、購入の日も、「お菓子見てくる」と母の目を盗み薬局エリアに直行、一瞬で会計をすませました。
いかに母の目に触れずに買うかが重要だったのです。
なぜかというと、母に「カミソリなんか買って色気づいて!!!」と言われるだろうと思ったからです。
この件に限らず、なんでもかんでもすぐに「色気づいた!」と結びつけられるのは本当にたまったもんじゃなかったです。
【今振り返って思うこと】
これを書いていて、強く思ったのは、
「なんで私、”ムダ毛云々”じゃなくて”カミソリを買ってくれ”と母にはっきり言えなかったのだろう」
ということ。
カミソリは別に恥ずかしいものでもなく、生活必需品を買うのと同じスタンスのはず。
おそらく当時の私は「女性として成長していくこと」に抵抗があったのですよね。
「お母さんは私が女性として成長するのを喜ばない」ということを無意識のうちに認識していたのです。
母自身は無意識だったかもしれませんが、
・若い女に対する嫉妬
・娘は子どものまま支配しておきたい
という気持ちをもっており、それを私は無意識下で感じ取っていました。
生理用品や下着など、最低限のものは買ってもらえたので、まだ全然マシだったのだろうとは思いますが。
しかし、女性として成長していくことに抵抗を持ってしまった私は、このあともさらに苦しむことになるのでした。
自然なことであるのに、それを封じられるのはとても苦しいものでした。
【親を反面教師に】
口に出さずとも、伝わってしまうことがある
「娘が女性として成長していくのを喜んでいない」ということ、母は口には出しませんでしたが、私は確実に感じ取っていました。
思っていることって、想像以上に表れてしまうのだな、と実感しています(実際に伝わるかどうかは受け手の感受性にもよるのかもしれませんが)。
言語よりも非言語コミュニケーションのほうが大きいとか言われますが、分かる気がします。
以前は嫌いな人とも「仲良くしなくちゃ」と表面を取り繕っていましたが、きっと伝わっていたのだろうな、と思います。
仕事などで最低限必要な関わりは別として、それ以外で「うわー、この人無理」と思いながら仲良くするって、自分にも相手にもメリット皆無ですよね。
そういう意味でも、自分に素直に生きることって大事なんだなと思います。
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