
益田ミリさんの『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』の感想その②。
メインテーマは「すーちゃん」がどうしても嫌いな人と折り合いをつけようともがきつつ、嫌いな人がいる自分も受け止めるという話。
サブテーマとして、すーちゃんのいとこのあかねちゃん(30)が登場します。
結婚適齢期のモヤモヤが描かれていて、当時同年代だったわたしは首がもげるかと思うくらい「わかる!」と思ったので追記します。
前半記事:あの人を嫌いなあたしも間違ってないって、思ってもいいよね|感想『どうしても嫌いな人』
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持ち駒を動かされているみたい…
主人公すーちゃんのいとこ・あかねちゃんも会社の嫌いな先輩に振り回されていて、「はやく結婚して仕事やめたい」と思っている状態。
しかも、妹のほうが先に結婚が決まり、親からますます結婚のプレッシャーをかけられている。
長く付き合っている彼氏はいるけれど、全然煮え切らない態度。
そうこうしているうちに彼の嫌なところが目につくようになってきた。
本当にこのままでいいのか、と悶々としていると、彼氏の転勤が決まり、それがきっかけであっさりプロポーズされる、という展開。
一瞬喜んだものの、持ちゴマを動かされているように感じたあかねちゃんは、彼氏の転勤先についてはいかず、戻ってくるのを待つという決断に至ります。
この「持ち駒をうごかされているみたい」という感覚、本当にわかる……
女性は嫁にいけばその家の「モノ(労働力ほか)」だった時代が長いので、そういう価値観が無意識に染み付いているんですよね…特に世代が上の方々。
実際、政略結婚とか、食べていけないから娘を売るみたいなことも昔は普通にありましたもんね……
首がもげるほど共感したところ
娘はプレゼントではない
あかねちゃんのお母さんが「そんなんだとお嫁にいけない」とか「お嫁にいったときに困る」とことごとく言ってくる場面に、猛烈にむかむかするのですが。
それに対するあかねちゃんの言葉がわかりすぎる。
「どこに出しても恥ずかしくないように」とか
「嫁にやる」とか
なんなんだよ~それ
それじゃあ
どこかにプレゼントされるために
大きくなったみたいじゃないか
引用元:益田ミリ『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』幻冬舎(2013)p.81,82
すごく共感しました。
そう、娘は「モノ」じゃないんですよ。
娘も一人の人間なんですよ。
私の場合は、あかねちゃん母娘よりも殺伐としていますが、
「嫁に行けなくなるから精神科に行くのは許さない」と母に保険証を隠される
堪忍袋の緒が切れた日のこと:「お母さんだけ孫がいなくてかわいそう」
母から受けたいくつもの言葉を総合すると、私は「母の社会的地位を上げるための存在」なのでした。
母は「あなたは良い作品(=娘)を作りましたね」と評価されたいだけだったのです。
「作品」だからこそ、物が意志を持ったら困るわけです。
だから支配やコントロールしようと必死だったのですね。
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おわりに
今では母と絶縁もし、母の所有物ではなく、一人の人間として生きています。
これほど快適なことがあるだろうか、と衝撃を受けています。
もっと早い段階で縁を切るべきだったと思っています。
でも、若い頃は「モノ扱い」が本当にきつかった……。
それでも、昔よりはずっとマシだし、
また最近は女性の権利がどんどん認められるようになってきていて、いい時代になったなと思います。
