ししもとの読書ノート

生きづらさの軽減をめざして

負荷はかけずに「仕組み」を作れ |感想『怠け者の時間術』

先日電子書籍端末を購入したところ、読書がはかどるはかどる。

(参考記事)

www.shishimoto-yuima.work


Kindle Unlimited(定額読み放題)のおかげで、自分の手中に図書館が収まってしまったような気分です。
(月額980円なので、厳密には図書館とは違いますが)

ラインナップがいまいちなのではないか、と心配していたのですが、今のところ問題なし。
もっと早く買えば良かった!

そんなキンドルストア(Unlimited)で本を漁っていて、タイトルに惹かれました。

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)

表紙には「怠け者の時間術」がでかでかと表示されていたので、怠け者の私はまんまと引っかかりました。
「怠け者」と「時間術」って、正反対のイメージの単語が並んでいるのもおもしろいですよね。
(ぜんぜん関係ないですが、森見登美彦氏の「聖なる怠け者の冒険」を思い出しました) 

怠け者の時間術: ――自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方

怠け者の時間術: ――自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方

 

 

 

 

どんな本?

午堂氏といえば、著作も多数で「怠け者」とはほど遠いイメージ。
会社も経営されているそうです。

ですが、ニートだったり、ダメ社員だった時期もあるそうで、そういう境遇にいる人の気持ちもわかる、とのこと。

ニートやダメ社員から、会社経営者になるにあたり、何を変えたかというと、時間に対する管理と思考。

時間術に関する本(効率化や細切れ時間の利用など)も読んだそうですが、自分自身が満足する時間の使い方でないと意味ないと思ったそうです。

そこから、自分に合った時間の使い方を模索していって、たどりついた考え方や仕組みなどが書かれた本、といったところでしょうか。

・どういう生き方をしたいのか
・何をすれば幸福と感じるのか
を合わせて考えていくのがポイント。

タイトルに「怠け者」と入っているので、「ラクしてうんぬん」をつい期待してしまいましたが、決して手を抜いたりするわけではなく、むしろ仕事をバリバリこなしたい人向け。

ただ、ほかの時間術の本と違うのは、一般的に良しとされているやり方を踏襲したり推したりするのではなく、それを自分用に根本から刷新したり、というか、「枠組みを疑う」というような、自分の頭でよく考えよう、というところかなと思いました。

 


よかったところ

生活スタイルは変えなくてもOK

早起きって、しょっちゅうおすすめされていますよね。
著者もそれにならって、早朝に勉強をしてみたことがあるそうです。
が、眠気で頭が働かなかった、とのこと。

つまり、自分にとって負荷が大きすぎると、役に立たない、ということ。

そこで、無理に早起きしたりしなくても、生活スタイルを変えずに、どれだけ起きている時間をうまく使うか、ということを考えるようになったそうです。

そのためには、負荷をかけずに

・長続きする仕組み
・集中するための仕組み
をつくることが大事。

具体的な例としては、「前の日のうちにToDoリストをつくっておく」とか「ゴールデンタイムを把握しておいて、その時間帯に難しい仕事をする」といったことが紹介されていました。

この「生活スタイルを変えずに(必要以上の負荷はかけずに)」という考え方、ありがたいです。
といいますのも私も、どんなに努力しても「朝弱い」が克服できなかったので。

ただ根性ないだけでしょ、と思いますよね?
いえ、小・中・高・大・会社、と寝坊したことはありません(大学時代は6時起き、会社員時代は5時半起き)。
ムリヤリにでも早起きしていればそのうち慣れるかと思いきや、いつまで経っても辛いままでした。

朝起きること自体も戦いなのですけど、がんばって起きてからもまた戦いなのです。
特に午前中は眠くて怠くて体が重くてどうしようもない(寝不足も影響していたでしょうが)。
当然、頭も大して働きません。
常に「あー、ねむい、だるい、今ここに布団を持ち込んで横になれたらいいのに」と思っていました。

だったら前夜に早く寝ればいいじゃないか、と思いますよね。
私もそう思います。
しかしながら、夜に向かううちにどこからか元気がわいてきて、ぜんぜん眠れないのです。
それでも眠らなくては、と床につくのですが、「むーん眠れないどうしよう明日も早いのにどうしよう」と焦りがでたりして、ますます眠れない。
そして、ようやくウトウトした、と思ったらもう朝。
ずっとこの繰り返しで、結局慣れることはありませんでした。

旅行などで、友人がいとも簡単に早起きし、しかもすっきりと目覚めているのを見て衝撃を受けました。
ああ、朝型ってある種の才能なのだな、と悟りました。

最近になって「朝型・夜型は遺伝子で決まっていて、夜型の人が無理して朝方にしても病気などになりやすくなるのでよくない」という記事をよく目にするようになり、「ああ、もう夜型でいいや」とふっきれました。

私の場合は、変に早起きするよりも、自然に目覚めたほうが(フリーなので可能)、トータルで見ると効率がいいのです。
「今日も遅く起きてしまった」という罪悪感さえ乗り越えれば、諸々がスムーズに運ぶことがわかりました。

その代わり、ダラダラするのをやめて、集中しよう、と心がけようと思います。
(具体的には、午前中の頭がぼんやりしている時間帯にはメールチェックや事務仕事などを、午後の早い時間帯に頭を使う仕事を組み込み、集中の具合をアップさせようかと)

 


そもそも細切れ時間は作らない

細切れ時間を活用せよ、というのはいろんな本で言われていることですよね。
著者は「そもそも細切れな時間を作らない」といいます。

たとえば、訪問先には30分~1時間前に到着しておき、時間まで近くのカフェで仕事をする。

10分前とかに到着すると、中途半端なのでコンビニなどで時間をつぶすことになるわけですが、この細切れ時間自体の存在をなくそう、という。

な、なるほど。存在自体を消す、と。
私は心配性ゆえ、わりと早めに到着するタイプなのですが、15分前とかに着いてしまうと、非常に手持ち無沙汰なんですよね。
コンビニに寄ってもこれといって見るものもないし(見たら買わねばと思ってしまう)、周辺をぐるぐる歩き回ったりして時間をつぶしたりしていました。
無駄でした。

あえて早めに行ってカフェで仕事、今後機会があれば試してみようと思います。


資料はまず全体像をつくることが大事

著者によれば、原稿を書くときは

まず箇条書きで言いたいことをバーッと並べます。
 次にその一つひとつの項目についてザックリ文章を書いていきます。
 最後に順番を入れ替えたり、つなげたりしながら、直していくという作業をします。

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.653

 

全体通しを3回やるイメージだそうです。

私は最初から順にやっていきたいタイプでして……。
最初のほうがうまくまとまらないと次に進めないようなところがあります。
それはそれで、最初のほうで何度も考えるので、納得しながら進められる面はあると思うのですが、やっぱり「遅い」というのは否めないです。

時間があるときはかまわないかもしれませんが、納期がタイトだったりする場合は圧倒的に「まずは全体像」のやり方が向いていますよね。

自分が会社員だった頃を思い出してみても、プレゼン自体は得意なほうだったと思うのですが、とにかく準備に時間がかかってしまい、急ぎの案件が重なると焦って焦って生きた心地がしなった思い出が…。

基本的には「じっくり納得しながら進めたい」という気持ちが私はとても強いので、そのスタイルでいこうと思いますが、「まず全体像」を意識するやり方にもトライしてみてもいいかな、と思ったのでした。


本の読み方

時間を資産に変える、という観点から、本の読み方についても言及されていました。

どんな本でも、「何か自分に使えることがあるはず」「何か一つは実践しよう」という気持ちで読むので、必ず役立つ何かが見つかります。
ワンフレーズでも見つけられたら、元はとったと思えばいいでしょう。

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.1276


私もこのスタンスです。
基本的には、その本の「いいところ」を見つけたいと思っています。

著者も気づいたことやいい言葉をメモしているそうです。
また「自分ならどうするか」と常に考えながら読むとのこと。

私の場合は「自分ならどうするか」よりも「自分が向上するために、取り入れられることはないか」という面が強いかなぁ、と思います。
なので、私はまだ受け身のようです。

「自分ならどうするか」の視点を強化していくと、オリジナリティが出せるようになるのかもしれませんね。


また、こんな考え方も。

共通点を探すことに意味がある

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.1302

 

本をたくさん読んでいると、「おや、この考え方、前にもどこかで見たぞ」ということが多々あります。

いろいろな成功者が、皆同じことを述べているのだとすると、それが「真実」に近いと言えます。

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.1307


成功にはいろんな要因が関わっていますので、「これをやれば絶対成功する」というようなものはないですが、「成功の確率があがること」はあると私も思います。
それは、成功者の共通項を抽出すればある程度わかる、というのも理にかなっていますね。

というわけで早速、本書と先日読んだ本の共通項を思い浮かべると、すぐに見つかりました。
本書では

正反対の主張の本を同時に読む

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.1282

 

先日読んだ本としては、メンタリストDaiGo氏の著書から。

本を読むのであれば、1冊だけでなく、その本とは反対の立場にある人の本、科学的根拠に基づいた本を読みましょう。体験談であれば特殊な方法で成功した人、失敗した人の両方から話を聞きましょう。

メンタリストDaiGo『後悔しない超選択術』西東社 p.121

 

(参考記事)

www.shishimoto-yuima.work

 


同じことを言っていますね。
正反対の主張、両方を読むことで客観視できますからね。

私が本に求めていることは主に二つあって、
・共感(現在の自分を肯定)
・新しい考え方を知る
なのですが、「共感する」ことのウェイトが強めで、意識しなければ、自分と似た立場や主張の本ばかり読む傾向があります。

悩んでいるときはそれにも十分に価値がありますよね。
悩む自分、それ自体をまずは肯定するところが第一歩だと思うので。

余裕が出てきたとき、自分を客観視できるくらい落ち着いたら、反対の立場や主張のものを読んでみると枠が広がりますよね。

(参考:本書からいったん逸れますが、正反対の立場の本二冊として、当ブログの記事からピックアップすると、子を持たなかった本と産んだ人の本があります。ご参考まで)

 


自分探しの時間は無駄か?

著者によれば、(自分探しの経験をふまえた上で)自分探しの時間は無駄と言っています。

自分は探すものではなく、つくっていくもの

午堂登紀雄『怠け者の時間術:ーー自分に負荷をかけない「仕組み」の作り方』パンダ・パブリッシング(2018)Kindle版 位置No.1478


目の前のことを死にものぐるいでやったからこそ、いろいろな経験をしたからこそ、やりたいことが見えてきた、という主張です。

これに関しては個人的には、7~8割くらいは同意だけれど、、、という感じです。
目の前のことを死に物狂いでやった結果、日常生活に支障が出るほど疲れてしまってリセットせざるを得なくなった経験があるからです。

目の前のことを死に物狂いでやることも本当に本当に大事で、けれどもその「目の前のこと」は、最低限「嫌ではない」こと(働き方などを含め)でないと、ただ自分をすり減らすことになってしまうと思います。

死に物狂いでやりつつ、何か今後の方針が出てくるのであれば、全く問題ないのですが、死に物狂いで取り組むことそれ自体が目的になってしまっている場合は、ちょっと立ち止まって、自分探しのようなこと(自分は本当はどうしたいのか、どう生きていきたいのか考える)をすることも必要なのかな、と私は思いました。

 


おわりに

「怠け者の時間術」とタイトルにありますが、バリバリ仕事したい人向けです。

ですが、著者にもニートやダメ社員だった時期があると知ると、才能云々だけではなく、工夫で向上できることもあるのかもしれない、と思えますね。

時間術に関する記事も溜まってきたので、共通項が見えてきました。
近いうちにまとめようと思います。


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