「離れたくても離れられないあの人」……かつては母でした。
紆余曲折の末、現在は母と距離をとることができていますが……母側の関係者まるごと疎遠に、というわけにはいかず、一応連絡はとれる状態です。
しばらくは比較的平穏だったのですが、ここ最近、母の関係者からのちょっとした攻撃に頭を悩ませています。
電話だと3時間くらい怒られ続けることになるので、なんとかメールでの対応にしているのですが、どう返信したらいいか迷ってしまうことも。
下手にこちらの事情などを明かすと、そこにつけこまれそうで。
Kindle本をいろいろ検索していたら、この本が「おすすめ」に出てきて、レビューが良かったので読んでみました。
Joe『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』SBクリエイティブ(2019)
どんな本?
モラハラをしてくるパートナー。
必要以上に干渉してくる知人。
支配的な上司。
いますよね、やたら攻撃してくる身近な人。
理不尽に攻撃してくる人からは離れるのが一番いいのですが、「そういうわけにもいかない」という場合も、現実には多々ありますよね。
こういった「攻撃してくる人から離れたいけれど、諸事情により離れることはできない」人が、具体的にどう対処すればいいか、ということが書かれた本です。
モラハラやいじめはどういうメカニズムで起こるか、と分析した本は結構たくさんあると思うのですが、本書のすごいところは「超具体的な対処法」が丁寧に書かれているところ。
著者のJoe氏は、モラハラの関係にある両親のもとで育ったそうで、それを見ていて編み出した手法だそうです。
読みながら「たしかに!」と思わされる部分も多く、今悩んでいる人に対して、すぐに役立つ本だな、と思いました。
当ブログでは通常、本からの引用を交えつつ、私の感想を書いているのですが……本書に関しては、私の感想云々より、直接読んでもらったほうがよい、と感じました。
モラハラ等で切実に悩んでいる方には、ほんとうにおすすめ。
状況にもよるでしょうが「いじめ」をしてくる相手にも応用できる可能性もある、と思いました。
相手の攻撃欲を萎えさせるには……
争いの多い家庭で育ったせいか、私も「戦う」的なことが苦手です。
揉め事を見ているだけでも傷つくんですよね。
ましてや自分が戦うなんて、とんでもない。
私にとっての「戦う」を感覚的に説明すると、柄(持ち手)のない刃を持って相手に向かうようなもの。
刀を握るとと同時に自分の手が切れてしまうんですよね。
だから戦いたくない。
そもそも「戦う」ことが苦手なのですから、今更反撃しようとしても、攻撃し慣れている人に勝つのは難しいですよね。
だからこそ、「攻撃されない」ようにもっていくのが大事。
本書によれば、攻撃されやすい、ということは、相手にとって「弱い」あるいは「有害(※)」とみなされている、ということだそうです。
(※ 実際に何か相手に害を及ぼしたわけでなくとも、相手が勝手に嫉妬し、「有害」とみなされる場合もある)
ですので、その部分に関して相手の認識を変えていく、ということになります。
相手からすると「攻撃してもおもしろくない」「攻撃のしがいがない」ようにするのです。
言い換えると、
その相手の前で、普段から言葉を減らし、本心では何を考えているかわからない人になるということです。
Joe『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』SBクリエイティブ(2019)Kindle版 位置No.36
言葉を減らすといっても、無視などをしてしまうとそれはそれで「有害」とみなされ、攻撃理由になってしまうので、そのあたりの微調整も大事になってきます。
具体的なやり方は、ぜひ本書をご覧いただきたいのですが、ポイントだけ一部記しておくと。
・媚びない
・感情を見せない
・相手に無関心になる
・反応を減らす
・言葉を減らす
・接点を減らす
なぜこれらが有効かというと
他人を支配するというのは、相手が何を考えているかがわかる場合にのみできる行為です。
Joe『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』SBクリエイティブ(2019)Kindle版 位置No.1445
だから、相手に情報を与えない、ということなんですね。
別の言い方をすると「距離をとる」ということでもあります。
いきなり極端にやってしまうと、攻撃とみなされて相手が逆上する可能性がありますので、ゆっくりと変化させる必要があります。
ですので、もし実践される場合は、本書を読みながら遂行されることを強くおすすめします。
各段階で陥りがちな事態や、気をつけることをが書かれていますので。
おわりに
攻撃に耐えて耐えて我慢の限界がきて、相手をいきなり無視してしまう(というか、そうせずにおれない)、というパターンを繰り返してきた私。
「いきなり無視」は相手にしてみればそれこそ「攻撃」なわけで、余計に大変な目に遭ったりもしました。
もっと若い頃に本書の内容を知っていれば、数々のトラブルも避けられたかもなあ、と悔やまれます。
なお、「攻撃されないようにする」ことは、相手をぎゃふんと言わせようということではなくて、自分の人生を生きるための手段だと著者はいいます。
あくまで、邪魔されることなく、自分の人生を遂行する、というのが目的です。
「攻撃されないようにする」と同時に「そのうえで自分はどうしたいか」を考えることも大事なポイントになってきます。
私も攻撃に動揺せず、本質を大切にしていこうと思いました。
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