AC回復のきろく

親の呪いを解いて自分の人生を生きる

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【2020年上半期振り返り】印象に残った3冊(+α)

 

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2020上期


ブログ開設以来、一年ごとに「印象に残った本」を選定しています。

そんなに記事数が多くはないとはいえ、一年分を読み返そうとするとけっこう気合が要るんですよね。

なので、今年は上期と下期に分けてみることにしました。

 

2020年1~6月に読んだ本のうち、印象に残った3冊

2020年上半期にて、本の感想を書いた記事は22記事。
その中からまずは3冊を選びたいと思います。

joe『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』

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攻撃してくる人はもちろん、気が合わない人とは(戦わずに)距離を置く、これが鉄則ですよね(たくさん本を読んできましたが、だいたいそう書いてありました)。

距離を取ることは、とても有効な手段だと私自身も実感しています。

しかしながら、そのときどきの状況によって、「どうしても距離をとることができない」という場合も、現実にはけっこうあると思うんですよね。

たとえば、「モラハラ夫と離婚したいが、経済面などを考慮してしばらくやり過ごしたい」とか。
「どうしても毒親と距離をとれない状況にある(未成年など)」とか。
「仕事はやめたくないが上司があまりにも理不尽で困っている」とか。

そのような「離れたほうがいいのはわかっているけれども、そうもいかない」という場合に、どういった態度で相手と対峙するか、ということが書かれた本です。

非常に納得感がある上、少しコツや練習は必要かもしれませんがすぐ使えるところが良い。

現実的な対処本として、困っている人の役に立つ本だと感じたので、選びました。

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榎本博明『正しさをゴリ押ししてくる人』

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とくに母や、母方の親戚に、「正しさゴリ押し系」の人が多くてですね。

あまりにもゴリ押しされすぎたので、もうヘトヘトなんですよね。

若いころは「自分が未熟だから言われるんだ」と思い込んでいたんですけど、そう思って聞いているうちに人生がどんどん望まぬ方向に進んでいってしまいました。

それで、なんだかおかしい、と気づいたわけなんですけど。
「あの人たちの言う「正しい」方向に進んでいるはずなのに、全然幸せじゃないぞ」と。

では、あの人たちは「正しくなかった」のか?
正しくない部分もあるかもしれないけど、世の中的に「常識」「よし」とされていることと一致するところもある。

正しいことを言っているのだとすると、どうしてこんなにモヤモヤした気持ちになるのだろうか。

そんな感じで、ちょっと混乱していたような気がします。
その「混乱」をこの本がほどいてくれた、という感じでしょうか。

本書を読んで、彼らの目的は「正しさの形を借りて、うっぷんを晴らしたい」ことなんだと知って、ものすごく腑に落ちたんですよね。

表面的にはたしかに「正しい」のに、妙にイヤーな気持ちになっていたのは、「正しさ」の形を借りているだけで、本来の目的は「叩きたい」だからなんだ、と。

「あんたのため」と言っておきながら、本当は「足を引っ張りたい」だったのですよ。

「足を引っ張りたい」からこそ、こちらが楽しそうにしていたりすると気に入らないんですね。
そこで「あんたのため」と修正をかけるフリをして、あらぬ方向に引っ張る、と。

もうほんと、このカラクリがわかっていれば全無視したのにな、と思います(子供のうちはできなくとも、せめて大学生くらいからならなんとか)。

親戚とか近しい関係でなくても、批判してこちらの行動をとめたがる人って、いますよね。

そういう人は、少なくとも「幸せじゃない」のだろうと思います。
幸せじゃないからこそ、足を引っ張りたいのです。

いちいち惑わされてきた自分自身を反省するところです。
まあ、そうは言うても仕方ないですけどね……。


菅野仁『愛の本 他者との〈つながり〉を持て余すあなたへ』

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3冊目は非常に迷いましたが、「傷つきやすい人が他者とどうつながりを築いていくか」を述べているこの本にしました。

まずは自分にとっての「これだ!」というものを見つけて、それを通してつながりを築いていこう、それが幸せにつながっていくよ、というのが大テーマ。

年齢を重ねながらいろんな人を見てきて、「ほんとそう、まさにそう」と思うようになりました。
同時に、「あー若い頃に気づいておけたなら!!」と思うのです。

若い頃は「評価されること」ばかりを第一優先にしてしまって、自分の「楽しい」という気持ちを置いてけぼりにしてしまったから。

「楽しい」という気持ちは「自己満足」と揶揄されたりもするけれど、むちゃくちゃ大事だったんだな、と私は思っています。

若い頃に「(結果が伴わなかったとしても)楽しいと感じることは大切」と気づける人ももちろんたくさんいるんだろうと思います。

しかし、私の能力や環境下では無理だったので、「せめてこんな感じの本を読んでいたら!」と悔しい気持ちです(読んだとしても、スルーしていたかもしれないけれど)。

なので、もし今、昔の私と同じようなことで悩んでいる若者がいたらこの本を読んでもらいたい、と思って選びました。

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番外編 2020年上半期の雰囲気にフィットすると思う1冊

2020年上半期は、新型コロナウイルスの影響で、ずいぶんとイレギュラーな状況になりましたよね。

いまだに安心できる状況では決してありませんが、わかってきたこともあって、少しずつ日常を取り戻している感じでしょうか。

でも、初期の頃は、ほんとうに「どうなっちゃうんだろう」「いつ終わるんだろう」みたいな、先の見えない閉塞感に襲われたと思います。

そんなときに寄り添ってくれたのが
鴨長明『方丈記』
でした。

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 20代のうちに大地震やら飢饉やら大災害やらを経験した長明が「無常から学べ」と述べているところで「ハッ」となりました。

危機をやり過ごした後に「あー危なかった」と忘れてしまうのではなく、その経験から学べ、と言っている(というか、学ばない人間というものを嘆いている)わけです。


新型コロナウイルスが落ち着いたとしても、別の「困難」はやってくるでしょう。

具体的には予想できないので、完全な形で準備しておくというのは難しいですが、「最悪の事態を想定」してみる、できることは準備しておく、ということですね。

私は心配性なわりに、「準備しておく」のが面倒な人間だったりするので、反省しました。
(食糧備蓄とかも、結局使わずに捨てることになるのが続くと「まあ、備えなくても大丈夫か」となってしまいますね。でも、「使わずに済んでよかった」なのですよね)。

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おわりに

2020年前半も、当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

自分の備忘録として書いているフシもあるので、冗長だったりするかもしれませんが……。

粛々と続けていければと思っています。


今週のお題「2020年上半期」