上から目線の人が嫌いでたまらない
以前のほかの記事でも書いていますが、私は「上から目線の人」にずいぶん悩まされてきました。
そもそも、親がものすごい「上から目線」な人々。
もちろん嫌でしたが、「私がまだ子供だから仕方がない」と思ってあきらめていました。
親のコミュニケーションスタイルを知らず知らずのうちに継承してしまって、私自身が「上から目線」になっていたこともありました(反省)。
でも、そんな自分が嫌で、「私はなるべく上から目線にならないようにする!」と決意したわけなんですけれども。
そこまでは良いとして、問題はここから。
自分自身が「上から目線にならないように」気をつけているので、余計に他人の「上から目線」が気になって仕方がないんです。
上司とか先輩の「上から目線」は「まあこんなもんか。この人も偉く思われたいんだな」で済ませられる(親への対応で慣れている)のですが、同級生や同僚の「上から目線」には無性に腹が立って仕方がない。
誰彼かまわず「上から目線の人」って、次第にそれなりに距離を置かれたり、それなりの評価に落ち着くので、別に放っておけばいいのですが、「やり返さねば気が済まない!!!」みたいな気持ちになってしまっていたんです。
とはいえ、私は露骨にやり返すことはできない人間なので、常に心の中で、「あー、あのときのあいつの上から目線、マジで腹立った」と思い出し、「何かぎゃふんと言わせる方法はないだろうか」と勝手に怒りをみなぎらせる日々。
草薙龍瞬『反応しない練習』を読んでいて、自分の承認欲求について、気づきがあったので、まとめています。
無意識のうちに「私のほうがマシ」を上から目線の人に投げ返していた
私としては「そもそも相手が上から目線をしてくるのが悪い」と無意識のうちに思っていました。
まあ、言い方を変えると「相手が悪くて、自分は正しい」わけですね。
でも、前回の記事「悩みから解放されるには「いい・悪い」の「判断」から足を洗う」で書いたように、「自分の頭でしか考えられない以上、自分が正しいかどうかはわからない(判断できない)」のですよね。
相手に完全になり代わることができない以上、相手が間違っているとも言えないわけで(こちらの視点からは間違っているように見えも)。
人間同士のケンカは、つねに慢と慢のぶつかり合い。どちらにも「正しい」(と本人は思っている)言い分があります。その言い分を押し通して、自分の正しさを確認する――それが言い争うときの心理です。
位置No.1015
「正しさ」がぶつかり合うからこそ、解決しないんですよね。
だって、どっちも正しいんだもの(本人的には)。
「正しさ」を「上から目線」に置き換えてみると。
上から目線の人は「自分のほうが優秀だぞ!」と主張したい。
一方、上から目線をくり出された私としては「はあ!? 何その態度! 仮にあなたが優秀でも、そんな上から態度を取っている時点であなたより私のほうがマシだわ!!」と思ってしまっていました(口には出しませんでしたが、態度で伝わっていたかも)。
つまり、「上から目線に反応する」ということは、結果的に「いやいや、自分のほうがマシ(上)」を相手に投げ返してしまっていたということなんですよね……。
「自分は正しい」という思いには、”慢”(自分を認めさせようという欲)も、つねに働いています。だから異なる意見をぶつけられると、自分自身が否定された気がして、怒りで反応してしまいます(だから自信がない人ほど怒りやすいのです)。
位置No.1029
この文章を読んで、私自身にも「自分を認めさせようという欲」があったからこそ、「上から目線の人」に反応してしまったんだな、とわかりました。
「自信がない人ほど怒りやすい」というのも、周囲を見回すと納得なのではないでしょうか。
「上から目線の人」には結局どう対処したらいいのか
「上から目線対策」は私もいまだに模索中なのですけれども。
本書の考え方を参考にするならば、「他人に対しても、「判断」はしない」ということです。
私の例でいえば、そもそも「上から目線をしてはいけない」という「判断」がありました。
自分だけに適用するなら良いと思うのですが、無意識のうちに相手にも「上から目線は控えるべき」と押し付けていたんですよね。
その「判断」ゆえ、「上から目線の人」はルールを破った→許せない、となってしまっていたんですね。
「相手の反応は相手の反応」として、切り離すことができていなかったんですね。
自分と相手の反応を切り離すには?
仏教では「判断せず、ただありのままの相手を見よ」ということになるのだろうと思います。
「客観視」の分量を増やす、という感じなのかな、と私は思いました。
そうはいっても、これがまた難しいんですよね。
少しずつ、練習するしかないのでしょうけど。
詳しいやり方が記載されていますので、詳細は『反応しない練習』をご覧いただければ、と思います。
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