愚痴を言わずにおれなかった
私自身も、かつてはものすごい愚痴りモンスターでした。
自覚もありましたし、はじめは仲良くしてくれた人がなんとなーく離れていく現象も経験しています。
でも、苦しすぎて愚痴らずにはおれなかった。
だから、愚痴を言ってしまう人の気持ちは、非常に非常によくわかっているつもりです。
けれども。
幸運にも、人生をある程度立て直すことができ、あまり愚痴を言わずに済むようになった今現在。
改めて誰かが愚痴っている場面に立ち会うと、「あー、この人も大変なんだなー、気持ちはすごくわかるなぁ」と思うと同時に、お腹に石が溜まっていくような、ちょっとしたダメージも感じるようになりました。
「ああ、愚痴を聞かされる側ってこんな気持ちなんだ……」と身に染みています。
どちらの立場も経験したからこそ、「愚痴ってこういうことなんだなー」と腑に落ちたので、記事にすることにしました。
すでにいろんな本に書かれているような、ありきたりなことかもしれませんが、私の経験に基づいた実感を綴っていきます。
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愚痴る人を見ていて気づいたこと
愚痴の原材料に「怒り」が入っている
愚痴を聞いているとき、「あー、この人も大変だな」「わかるわかる」が大部分なんですが、同時に何か「うぐっ」とした衝撃を受けているのを感じるんです。
しかも、この「うぐっ」は、「嫌な気持ち」というわけでもないないんです。
どちらかというと「衝撃」に近いんです。
軽くお腹をパンチされたような感覚に近いのです。
でも、相手は愚痴を言っているだけで、もちろんパンチなどしていません。
なのに、どうして「衝撃」というか、「攻撃性」を感じるのだろう、と。
それはやっぱり、愚痴の原材料に「怒り」が入っているからだ、と気づきました。
「怒り・不満」の強度と出力先を変えたものが愚痴だと思う
理不尽な扱いを受けたり、ままならぬ状況に不満や怒りが生じたとき。
本来であれば、その不満や怒りは、生み出した相手に向けるのが筋のはずです。
でも、それが現実的にはできないという場面はとても多いですよね。
とくに仕事に関しては
「毎日顔を合わせるのだから誰かと気まずくなるわけにはいかない」とか、
「巨大な会社相手に交渉したってムダだ、代わりはいくらでもいる」とか、
いろんな制約があります。
家族関係もまた、身動きがとりにくい。
親と意見が合わないが、反抗したらもっとひどい目に遭うので、迎合するしかない環境もあるでしょう。
(ちょっと張り切ってパワポで図にしてみました。)
怒りや不満の元となっている相手に、直接言うことができない。
あるいは、言ってみたけど全然相手にされなかった、むしろ余計に傷つけられた、など。
こうなると、「自分が我慢するしかない」状態。
我慢しているうちに、しだいに身体や心を壊したり、どこかでガタがくる。
そうなる前に、この「怒りや不満」をちょっとずつ放出しよう、と無意識のうちに行動してしまうのが人間なんですよね。
おなかにガスが溜まると、どうしてもおならが出てしまうのと似ているかもしれません。
「怒りや不満を生み出した相手」が聞いてくれないのだから、「聞いてくれるほかの誰か」に向けて放出するしかないわけです。
もちろん、愚痴を聞いてくれる人に直接怒りをぶつけるわけにはいきません、相手は何も悪くないのですから。
となると、「自分はこんなに大変なんだ」と嘆いてみせるスタイルしかないですよね。
だから、愚痴は一見「嘆いているふう」なのですけど、その核にあるのは「怒り」なんですよね。
聞いているほうは「怒り」を間接的に向けられていることを無意識のうちに察知して、「うぐっ」という衝撃を受けてしまうのだろうと思います。
まあ、直接ではないけれど、間接的に「怒られている」わけですよね。
だから、愚痴を聞いた後は、異常にグッタリしてしまうんだ、と気づきました。
しかも、「聞いてくれる人」は当事者でもないので、解決に結びつくわけでもありません。
「怒られ損」なわけです。
そう考えると、愚痴を言うときは気をつけないといけないな、と思いますね……。
この記事を書きながら過去の自分を超絶反省しています……。
補足 「会話」と「愚痴」の違い
なお、「今日こんなことあってさ……」「えー、大変だったね」で済む程度であれば、それは「会話」の一種であり、愚痴ではないと私は思います。
長く続いてもなかなかやめられないのが愚痴です。
「これも愚痴かも? あれも愚痴? 言わないほうがいいかな?」などと気にしすぎると、話すことがなくなるので、「長時間に及ばなければOK」くらいのスタンスでよいと思います。
愚痴の対処法は?
長くなりましたので、対処法については、言ってしまう側・聞かされる側、立場ごとに分けて、別の記事に書いていきます。
愚痴を言ってしまう人に参考になるかもしれないこと
>>>愚痴モンスターだった私が、愚痴を言わずに済むようになった理由
愚痴を聞かされる側としての対処法
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