親の呪いを解いて自分の人生を生きる

アダルトチルドレン回復の記録

〈3才ころ〉たとえしつけでも、叩かれた記憶はいまも心に影を落としている

過去の痛みを成仏させるため、自分の育った家庭を改めて客観視する作業をしています。(関連記事一覧はこちら>>>【もくじ】いかにして私はアダルトチルドレンになっていったのか【体験談】)。


私の人生の最初の記憶は「親に体調不良を伝えられず旅先のバスで朦朧と立ち続けたこと@3才」。

自分が大人になってみると、3才の子どもが親に体調不良を訴えられないなんて、それがいかに不健全なことであったか、よくわかります。体調不良すら親に伝えられなかったのは、以下のような理由がありました。

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父のことが怖くてたまらなかった

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なぜ私が父のことを恐れまくっていたかというと、怒鳴られるし、泣いたら頬を平手打ちされるから。

私が子どもの頃はまだ、「しつけの範囲内なら叩くのも仕方なし」という風潮があったので、平手打ち自体は(私と同世代以上の年代では)そうそう珍しいことでもないと思います。

父によれば、かかりつけのお医者さんに聞いたところ「本当に危ないときや、いけないことをしたときは、3才までは叩くのも仕方ない(より危険な状況に陥るのを避けるために、痛みを通じて理解させておく)。ただしそれ以上の年齢では記憶に残るので叩いてはいけない」と言われたそうです(真偽のほどは定かではありませんが……まあ、他の家庭を見ても、「叩く」くらいの行為はふつうによくありました)。

しかし残念ながら、私の記憶には、叩かれたことだけがバッチリ傷として残っています。
というのも、3才当時の私には「なぜ叩かれたか」がわからなかったんですね。

叩かれる直前に私が「泣いていた」ことまでは理解できるんです。でも、それ以前の「叩かれるに至った経緯(原因)」までは、さかのぼることができなかったんです。

つまり「泣いていると叩かれる」ことしか理解できなかったんです。

「あなたはこういう悪いことをしたからお父さんは怒っているんだよ」という肝心のところが全抜けしていて、「泣く=叩かれる」という公式だけが、私に残ってしまったんですね。

そのために、どんなに体調が悪くても、できるだけ泣いたりしないようにしていたんです。叩かれるのが怖いから。だって、体調が悪い上に叩かれたら、もう絶望じゃないですか。

子ども相手ですから、父なりに手加減をしていたはずですが、叩かれるのはとてつもなく痛かったのです。しばらく手の跡が赤く残るほどでした。

物理的な痛みもですが、心が痛かった。
頬を打たれるあの瞬間、心がやけどをするような感じでした。

わたしは痛みでギャーと泣いているけれど、こころはもっと泣いていると、冷静に自分を見つめるような自分もいました。

今思い出してもつらいです。
この記事を読んでくださっている方の中にも、きっといらっしゃるでしょう。

私たち、よく生きてきましたよね。

それでも父とはこじれなかった理由

子ども時代だけを切り取れば、父に対する不信感は莫大だったのですけれども、成長につれ、父とはさほど険悪にならずに済みました。

というのも、父がお医者さんの言葉を「3才までは叩いてOK、それ以上はNG」と単純化して、鵜呑みにしていたことがわかったからです。

実際に、4才頃からは(怒鳴られることはあっても)叩かれることは一切ありませんでした。

父には「子どもの気持ちを想像する」ようなところはたしかに欠けていましたが、「自分(父)が親(祖父)にされて嫌だったことはしない」というところは一貫していました。

(的外れなこともあるにせよ)父なりに私のことを(一応は)考えてくれている、ということは感じてきたので、母のように絶縁までは至らずに済みました。

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【親を反面教師に】叩かれてきた人間としてのつぶやき

私は子を持つつもりのない人間ですので、好き勝手言えますが、実際に子育てをしている方からすれば「そうは言っても、どうしても手が出てしまうときだってある」というのが実際のところかもしれません。

おそらくそういう方は、責任感が強いのだろうと思います。
「もし人様に迷惑をかけるような人間になったらどうしよう」という不安からのことなのだろうと思います。

でも、これだけは、経験者として言えます。
叩いたりするほど「人様に迷惑をかけるような人間」になる可能性があります。

やられた分を、無意識のうちにどこかで発散しようとしてしまうからです。
性格的に優しかったりで、発散する場所がなければ、その刃は子自身に向かいます。

どうかどうか、万が一手が出そうになったら、そのことを考えてみてください。

(記事作成日:2021年3月16日)

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