若い頃の私は、承認欲求の塊でした。
何かうまくいかなくなると、途端に「私はこの世に存在していいの?」と不安になって、「だれかわたしを認めてくれー」と心の底から叫びたいような気持ちでした。
発端は、他の記事でも書いているように、「母が認めてくれれば安心できるはず→母に認められるような行動をとろう」となってしまったことだと思います。
しかし、私の母は、「人を肯定する」という文化を持たない人でした。
たとえどんなに完璧な状況でも、何かしら文句の出る人でした。
だから私は、いつのまにか母の代わりに、「できるだけ多くの周りの人が認めてくれれば安心できるはず」に置き換えていたんですね。
(いま、これを書きながら思ったのですが、表向きは「承認」を求めていたのですが、大元にある、ほんとうに欲しかったものは「安心感」だったのだ、と改めて認識しました。
この記事を読んでくださっている方も、そうだったりしませんか??)
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わかっているつもりで、全然わかっていなかった「自分の気持ち」
承認欲求の塊だった当時の私は、「正解にかぎりなく近い、世の中の総意」みたいなものが存在していると思い込んでいたんですね。
だから、それに沿っておけば間違いなかろう、と。
安心できるだろう、と。
でも今、冷静に考えてみると「多数派」は存在すれど、「人によってほんとうに考え方や価値観は様々」だということを実感しています。
人によって考え方や嗜好が違うのだから、”みんな”に認められるのはそもそも超難しい(現実的に無理)話なのでした。
だとすると、「自分自身が自分に納得する」のが一番確実に、「自分を肯定する」ことにつながります。
(参考>>>「自分自身が納得できるかどうか」を基準に選択したら幸福度が上がった話 )
けれど、長年、周囲の人の顔色をうかがい続けてきた人は、自分の気持ち自体がよくわからなくなっているんですよね。
自分がどうしたいかわからないから、ついつい周囲の判断に頼りたくなる。
承認欲求が強い人は、無意識のうちに周りから自分がどう思われているのか知りたいと思っています。自分のことがわからなくて、自己感情が弱い分、他人の意見を参考にしたいからです。
他人からのフィードバックは、自己感情を自覚したり、生成したりするには、必要なものです。フィードバックが少ないと、自己感情が育ちにくくなります。
加藤俊徳『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』Kindle版
ここを読んで、かなりしっくりきました。
他人を通じて自分を知る。
この作業自体は、自分のことがよくわからない人には必要なんですね。
ただし!!!
誰かを通じて自分を知ろうとするとき、誰を選ぶかは、超気をつけないといけないと思います。
否定的・批判的なことばかり言う人を通すと、結局自分自身にもネガティブなフィードバックをかけてしまうからです。
もしも、否定的・批判的な人と自分を比較するのであれば、「反面教師にするぞ!」と強く思っておかないと、ひっぱられてしまいます。
ただし、他人からのフィードバックは上手に受け取る必要があります。
周りから愛される人は、日頃からほめられたり優しくされたりといった正のフィードバックが多い分、自分を肯定する自己感情の認知機能が高まりやすいです。
逆に、「お前はダメなやつだ」とか「何度いわれたらできるようになるの」など、負のフィードバックばかり受けていると、自分をダメな存在だと認識してしまいます。
すると、ますます他人に自分を認めてもらいたくなり、承認欲求が大きくなります。
加藤俊徳『「優しすぎて損ばかり」がなくなる感情脳の鍛え方』Kindle版
そう、否定的・批判的な人といると、ますます自分の存在が心もとなくなり、「人の目が気になる」が加速するんですよね。
私自身もかつては、否定的・批判的な意見ばかり採用してしまっていました。
そもそも親がそういう人々だったので、慣れていた面もあります。
でも、何より、自分が自分をバカにしていたので、否定的・批判的な人こそ「見る目がある」ように思ってしまっていたんですね。
振り返ると、本当にムダなことをしていたなと思います。
思い返せば、優しい言葉を掛けてくれる人もたくさんいたんです。
でも、私自身が「あの人は優しいからお世辞で言ってくれてるだけ」と切り捨ててしまっていました。
お世辞でも、いいじゃないですか。
仮に、相手が大げさに言ってくれているとしても、「ちょっとは本当」なのですから。
まったくゼロのことは、そうそう言えませんから。
優しい人の言葉を信じて、自分の気持ちを育てていきたいものです(自戒を込めて)。
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おわりに
・自分の気持ちがわかりにくいと、他人の意見を参考にしたくなる
→その結果、人の目が気になる、顔色をうかがってしまう
→承認欲求として現れている
・否定的な意見を参考にしていると、ますます承認欲求が強くなる
という話でした。
「人の顔色をうかがってしまう」「周囲の反応が気になって仕方ない」人こそ、自分の気持ちをすくいとれるようになるのが大事だと思います。
とはいえ、いきなりやろうとするとかなり難しいと思うので、私は消去法的に、「絶対嫌なもの」から外していきました。
体験談>>>「自分自身が納得できるかどうか」を基準に選択したら幸福度が上がった話
参考文献
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