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なぜかいつも時間がない
自分のペースで物事を進めると、なぜか人よりも時間がかかってしまいます。
急いでやっと平均的なペースの範疇におさまるくらいです。
単純に、「自分が急げば済む話だ」と思っていた時期もあるのですが、「急ぐ」ということ自体が性に合わず、落ち着かないというか、バタバタしてしまって不快なんです。
時間がたんまりある日でも「あうー時間がない」と思ってしまいますし、実際「何をしていたわけでもないのにもう夜!」と思うこともしばしば。
ならば、何か工夫できることはないか、システマチックに。
少しの工夫で、諸々時間がかからなくなるのならばいいな、と思い、時間攻略本を手に取りました。
米山仁啓『ゆとりを生み出す脳の使い方 頭のいい人の時間攻略法』日本実業出版社(2007)
どんな本?
時間を生かし、仕事をスムーズにする方法が、脳科学の視点から挙げられています。
著者はお医者さんであり、小説なども書く作家でもある方。
どう考えてもお忙しいと思うのですが、ご本人には忙しいという自覚があまりないそうです。
あえて急いでいる風でもないし、自然にこなせてしまっているような印象を受けました(要するに有能)。
意識して急がないと平均スピードにすらもっていけない自分とはかけ離れすぎかな、と思ってしまいましたが、そんな自分でも実践できそうなことを探してみました。
追い込まれているときほど「何とかなるさ」
「もう間に合わない」「またダメだ」などと考えると、脳は決して時間に余裕が持てなくなるのです。その反対に、「大丈夫だ」と言い聞かせるだけでも、時間に対する余裕が出きてきます。
引用元:米山仁啓『ゆとりを生み出す脳の使い方 頭のいい人の時間攻略法』日本実業出版社(2007)p.21,22
納期が近づいているとき、ついやっていました。
「このままでは間に合わないかも! 急がなきゃ!」
そうやって焦るとき、なんとも心がヒリヒリする(これでエンジンがかかって集中できる人もいるのでしょうけど)。
「急がなきゃ!」と思うことで自分的にはスピードアップしたつもりなのですが、実際はスピードダウンしているのですかね……。
今度、納期直前で焦りそうなときには「大丈夫だ」を試してみようと思います。
が、そうはいっても焦ってしまいそうだなぁ……私の性格上。
まぁ、試すのはタダなので、とりあえず試してみよう。
一時間ごとに脳を休ませる
人間の緊張が続くのはだいたい一時間が限界です。それ以上は仕事の効率が落ちてきます。だから、無理せず思い切って休むようにしましょう。一時間机に向かったら、一〇分程度は休むようにします。脳を休み休み使うことは能率を上げる重要な方法といえます。
引用元:米山仁啓『ゆとりを生み出す脳の使い方 頭のいい人の時間攻略法』日本実業出版社(2007)p.30
休憩の取り方、意外と難しいものです。
たとえば「三時間勉強する!」と思ったら、集中したままぶっ続けで三時間勉強せねばならない、と思っていました(休憩していると「集中力がない!」と母に小言を言われたのが関係しているのだろうと思いますが)。
仮に、三時間ぶっ続けで勉強できたとしても、その後疲労困憊で何もしたくなくなるし、「三時間もやったのだから」と言い訳して休憩がものすごく長引いてしまっていました。
さらに、別の日に勉強しようとしたとき、以前の疲労感を思い出してしまって「やりたくない…」と思ってしまうのですよね。
疲れを感じ始めたら休憩していい。
楽しい作業だと疲れを感じにくいかもしれないので、引用したように「一時間作業したら10分休む」と決めておくくらいが良いのでしょうね。
目先のことから手をつけてもよい
今できることを今処理するのは、仕事を早く片付けて楽になるということだけでなく、脳の中に締め切りというストレスをためないためです。
引用元:米山仁啓『ゆとりを生み出す脳の使い方 頭のいい人の時間攻略法』日本実業出版社(2007)p.98
よく、「仕事は優先順位をつけろ」と言われますよね。
たしかに、明日締め切りの仕事があるのに、来週締め切りの仕事を悠々とやっていたのでは困るので、優先順位は大事です。
けれども私の場合、「優先順位が大事!」を意識しすぎていたかもしれません。
比較的時間に余裕のあるときに、今すぐにできそうな仕事、たとえば簡単な書類の作成等があっても、「いや、これは来週提出でもいいのだから今やるのはもったいない、他の仕事をせねば」と思い、あえて放置したりしていました。
すると、後になって「しまった! 書類書いてなかった! 今日までじゃん!」と焦ることに。
そういう日に限って、別の緊急の仕事が入っていたりして、ほんの10分すら惜しかったりするという……。
関連して思い出しましたが、知人にものすごく仕事の速い方がいます。
お忙しいはずなのに、仕事のメールなどもすぐ返ってくる。
返信が早いと、こちらとしてもすごく助かるんですよね、特に仕事に関しては。
その方の話を聞いたりしていると、やはり「できることはすぐに処理」しているのでした。
「30%くらいの出来でもさっさと提出しちゃうんですよー」とのこと。
「30%」は謙遜だと思いますが、仮に60~70%くらいでも、早めに形として見えると安心するものですし、「ここまではできてるから次はここか」などとやるべきことも明らかになるのですよね。
なので私も、最近は「できるものはその場で処理」を意識し始めました。
「あー、あれやらなきゃ」という憂鬱な気持ちがなくなるだけで、ずいぶん楽です。
もちろん、仕事によっては100%に近づけねばならない内容のものあるので、臨機応変に、ですが。
オン/オフの切り替えが大事
人間の集中力を考えれば、そんなに長く仕事はできないのです。
ところが能率を無視して自分の仕事時間を長く取りすぎてしまうと、「一日中、ずっと忙しい」ということになるのです。
引用元:米山仁啓『ゆとりを生み出す脳の使い方 頭のいい人の時間攻略法』日本実業出版社(2007)p.107
著者いわく、「”いつも忙しい”人はだらだらと一日中仕事をする」と。
まさに私のことだ。耳が痛い……。
会社員時代、朝から晩まで仕事していました。
気分的には猛烈に忙しく、だからこそ一日中やらねばならないし、帰宅後もアイディアを考えるとか、やれることはやっておきたい、と思っていました。
しかし、この考え方こそ、仕事の効率を落としていたのですね。
そもそも仕事中も休憩の取り方が下手で(あいつまた休んでるよと思われるのでは…と人の目を気にして、全然休めなかった)、常に頭がぱんぱん。
朝から頑張っていると午後三時くらいにはもう、会社から飛び出したい気持ちになっていました。
当然、仕事の効率はダダ下がりです。
でも休憩が下手なので、ダラダラと仕事を続けてしまいます。
走りながら休んでいる感じですが、結局走っているので疲れる。
夜、20時頃になってやっと「やばいもう20時か」となって、そこでまた無理してギアを入れるという。
結果、帰る頃には歩くのがやっと、という気分。
幸い、今は自分のペースで仕事を進められるので適切に休憩でき、仕事時間も自分で決められる環境にあります。
うまく休憩をとりながら、「今日の仕事はここまで」と決めたら、それ以降は仕事のことは考えない。
これを実践していこうと思いました。
後日談 実践してみた結果
本から学んだことを、実践してみましたので、その感想です。
①追い込まれたときほど「なんとかなるさ」
一時的に気持ちが落ち着きました。
というか、変なヒヤヒヤ感が一瞬遠のく、というか。
それでも、やっぱり焦るのが苦手なので、なるべく前倒しにするように心がけています。
②一時間ごとに休憩
集中力を要する仕事のときは、「タイマーを50分にセットして、鳴ったら休憩」というスタイルにしています。
また、こまめに休むことは、仕事のときだけでなく、外出中などにも大事だとわかりました。
これまで、外出時にあまり休憩しないほうだった(時間や、カフェ代がもったいない、とか思っていました)のですが、その状態で帰宅すると「もう一歩も動きたくない」くらいまで疲れているんですよね。
疲れを感じたらカフェに入ったり、ベンチで休んだりするように心がけてみたら、帰宅してからも、けっこう元気なのです。
帰宅後の時間を有効に使えるのはありがたい。
実践してみてよかったです。
③目先のことからやっていい
「目の前にはこの課題がある、でも別のことを先にやらねば」
という状態って、脳にとってなかなかのストレスだったようです。
すぐに処理することで「ああああ、あの時すぐにやっておけば!」と後悔することもなくなりました。
目先のことを早々に処理すると、どこか気分もいいですしね。
④オンオフの切り替え
まだ下手です。
やっぱり、オフのときにもやりかけの仕事のことなど考えてしまいがちで…。
ただ、オフのときに思いついたこととか、気づいたことって、意外と有用だったりしますので、まぁいいか、と今は思うことにしています。
おわりに
時間攻略においては超初級者の私でも取り入れられそうなことをピックアップしましたが、素早く処理できるタイプの人にこそ参考になる本だと思います。
そこそこ要領は良いけれど、さらに時間を作りたい、という方がメインターゲットかと。
具体的な時間攻略法はもちろん、時間に対する考え方なども勉強になります。