親の呪いを解いて自分の人生を生きる

アダルトチルドレン回復の記録

毒親育ちが人生を取り戻すために(2)「私、よく頑張って生きてきたんだ」と長期的に確認し続ける

育った家庭に問題があった、と気づいても、普通に生きていると元の自分に戻ってしまいがち。そりゃそうですよね、そうやってて生きてきた自分のほうが長いのですから。

だからこそ「親も未熟な人だった、この点は親が間違っていたな、私は今後はこう生きよう」というのを繰り返し確認し続けることも大事だと思っています。

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AC回復のポイント(2)

揺り戻しに注意

AC回復の(1)の記事で、まずは「どんな環境で育ったのか」に気づくことが大事と書きました。

気づいただけで劇的に状況が改善するかというと……実際はなかなかそうもいかないですよね。

「いくら親に問題があるとはいえ、一応育ててもらったのに、こんなこと思ってしまう私、親不孝では?」という揺り戻しみたいなものがあったり。

また、誰かにちょっと話そうものなら、「そうは言っても、ここまで育ててもらったんだから」とか「(執拗な)暴力とかはなかったんでしょ? それならまあ、許容範囲じゃない? 親も親で完璧じゃないんだから」みたいな感じになりますし(とくに年配の方)。

むしろ、「そんなこと言ってないで、いい加減大人になりなよ。親孝行したいときに親はいないよ?」などと説教・苦言が始まったりもする。

ただでさえ、親から共感してもらえずに生きてきて、心理的に孤独な状態なのに、そこに「むやみな正論」をつきつけられると余計に傷ついてしまいますよね。
「毒親」の概念が広まった現在でさえも、誰かに相談することはまだ難しいものだと思います。

そうして一人でぐるぐるしていると「みんながそう言うなら、やっぱり私がおかしいのかな」と孤独に苦悩を深めていったり。

ですが! ここで「やっぱり私がおかしいのか?」と戻ってしまうのはもったいないです。

これは単に、恒常性が働いているだけ。
「気づく前の私」として生きてきた時間のほうが圧倒的に長いからです。

考え方のクセ、行動様式、などなどすでに「親にとって都合のいい形」で固まってしまっているからです。

たとえば楽器やスポーツでも、自己流で練習していると変なフォームが身についてしまうことがありますよね。そのまま練習し続けるとケガにつながることすらある。
それに気づいて直そうとしても、すぐには難しいもの。
変なクセが強固であればあるほど、修正に時間がかかるものです。

思考のクセもそれと似たようなものだと思います。
親から間違ったフォーム(思考・ものごとの捉え方)や、あるいは、親にとって都合のいいフォームを「これが正しいんだ」と教わってしまったのです。

身体に負担のかかるフォームで走り続ければ怪我をするのと同じで、心に負担のかかる思考・捉え方を続けていると、心が怪我をしてしまうんですよね。

だからこそ、その都度フォーム(思考、捉え方)が間違っていることに気づいて、「あ、またクセが出てしまっていた、修正修正」と根気強く向き合っていく必要があるわけです。

繰り返し「私、間違っていなかったんだ」と確認することも大事

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スポーツや楽器のフォームであれば、指導者につけばその都度指摘してもらえますよね。よい指導者であれば、その人の体の構造に合うフォームを一緒に考えてくれるでしょう。

心理的なことにあてはめるなら、カウンセラーがそういった立ち位置になると思うのですが、考え方のクセなどは、直接手に取って目で見ることはできないので、非常に難しいところがあると思います。
また、心のことは、スポーツや楽器と違って、「正解」が一つではないので、カウンセラーとの相性もかなり重要ですよね。合わない人に当たると余計に傷つくことになるし。

だからこそ、自分自身で、繰り返し「親も未熟な人だった、この点は親が間違っていた、私は今後はこう生きよう」というのを確認し続けることも大事になってくると思っています。

とはいっても、普通に日常を過ごしていると、けっこうむずかしいです。
なんたって、毒親育ちは「おまえがおかしい」という洗脳にかけられていますので。
普通にしていると「私がおかしいのかな」モードのほうに行ってしまうんですね。

ですので、親子関係の本などを繰り返し読んで、「ああ、そうだ、私、間違っていなかったんだ」と確認することも大事だなと思っています(同じ本でもいいですし、類似の本でもいいです)。

私の場合は、加藤諦三先生の本の中から、そのときどきで気になったタイトルをピックアップして読んでいました。

毎回衝撃を受けるのに、しばらくすると忘れていくので、改めて読んで「そ、そうだ、そうだった、こないだも今後は後悔なく生きると決意したんだった」と思い直すような感じでした。

それでも何回か読んだくらいで解決するものではなく、やはり年単位の時間はかかるものですので、焦らないこともポイントかなと思います。

機能不全家族で育った人におすすめの本・記事→(今後更新予定)

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